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  • 2020.08.11
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「将来はAIに関わる仕事に就きたい」中学生の質問に答えました!

「将来はAIに関わる仕事に就きたい」中学生の質問に答えました!

こんにちは。AI活用によるDX支援を行う、スカイディスクです。
暑い日々が続きますが、そんな中で清涼感をもたらしてくれたのが、問い合わせフォームに届いた1通のメールでした。

埼玉県深谷市立上柴中学校の二年生です。僕の学校では、総合的な学習の時間を使って、自分の将来について考えています。僕は今、中学二年生ですが、将来は、AIに関わる仕事に就きたいと思い連絡させていただきました。

彼からはAIに関わる仕事について、いくつかの質問をもらいました。AI関連の仕事を志す若者の質問に、AIに携わる大人としては誠実に答えねばなりません。とても気合が入ります。
スカイディスクを代表して、データサイエンティストの松野が、それぞれの質問に丁寧に回答いたしました。

いただいた質問内容は、同様にAIに関わる仕事を志す学生さん、転職でエンジニアを志す方にとっても有益な情報になるのでは? と感じたので、記事として公開したいと思います。
本記事は学校はじめ関係者の皆さまに掲載許可をもらって公開しています。記事公開について、ご快諾いただきありがとうございました!

質問に回答した人:データサイエンティスト 松野

Q1. どのような仕事内容ですか。詳しく教えてください。

AIに関わる仕事には大きく分けて「AIを作る仕事」と「AIを使えるようにする仕事」があり、その仕事をする人達はそれぞれ順番に「データサイエンティスト」「AIエンジニア」と呼ばれています。
私は主に作る側の仕事をしていて、統計的手法と呼ばれる数学の技術を使ってデータを分析し、未来を予測したり事故の原因を推定したりするAIの作成に取り組んでいます(モデル化、と言います)。
実際の業務内容としては、プログラミングや分析結果の発表に加えて、海外の論文を読み解いて最新の事例を研究したり、AIが学習しやすいデータの取得方法をお客さまと一緒に検討したりもします。

Q2. なぜその職業に就こうと思われたのですか。職業の魅力も交えながら教えてください。

パっと見ただけではただの数字の羅列であるものが、すごく奥深い意義を持っていることがあります。たとえば、明るさと色味の強さを数字で平面に並べたものが美しい写真として表現されたり、モノの売り買いのデータに色んな人の行動パターンが潜んでいたり、単語の組み合わせと並び方で文章の意味が変わったりします。
これらは一見するとまったく別の事柄に見えますが、AIやデータサイエンスの世界では数字の塊から人間に役立つ情報や機能を取り出す、ということが行われ、その結果から逆に、まったく別に見えていた事柄に共通の性質を見出すことがあります。
科学と数学とプログラミングを筆頭に、対象によっては経済や言語やロボット、製造・流通、それらの複合分野、データがあるあらゆる領域におけるAIやデータ分析は、私にとってとても興味深いテーマであり、職業として様々な種類のデータ解析に関わることができるのはとても楽しいです。

Q3. AIに関わる職業につくために、どのような進路を進まれたのですか。

私は普通科高校から4年制大学の理学部に進学し、物理を専攻しました。大学院では専門として物質中電子の理論的研究を行い、博士号を取得しました。
物理の勉強や研究活動に伴って数学やプログラミングも経験しましたが、必ずしも数学やプログラミングが専門ではありませんでした。
同僚には、情報学部でプログラミングを修めた人、理学部で数学をやっていた人、工学部で電気通信系を学んだ人などがいます。

Q4. AIに関わる職業に就くために必要な資格はありますか。

AIの分野では研究や実用の最先端がものすごい勢いで発展し続けているため、現状「これを持っていれば大丈夫」という資格はありません。
統計検定やG検定といった試験で取得できる資格、Kaggleと呼ばれるコンペで上位成績を修めたときに貰える称号、理系博士号の有無などで総合的に判断される場合が多いと思います。
あと数年して今の中学生が高校を卒業する頃には、世間一般で定評が得られる資格が作られているかもしれません。

Q5. 今からしておいた方がいいことはありますか。

数学を徹底的にやってください。
ただ自分で問題が解けてテストで高い点数が取れるというだけではなく、正解に至る考え方について道筋を追って説明したり、他の人にわかりやすく教えたりできることがとても大事です。
趣味で科学やプログラミングを楽しむのもいいと思います。やりすぎて嫌にならない程度に、気軽にやるといいでしょう。

Q6. AIに関わる職業に就くために、高学歴は必要ですか。

どうしても必須というわけではありませんが、あった方がいいです。
大学院に進学すると"誰かがすでにやり尽くしたことを学習する「勉強」"ではなく、"今まで誰もやったことがないことに挑戦する「研究」"が求められます。
誰もが簡単にAIを作ったり使ったりできるようになる頃にはAIに関わる仕事は大半がなくなっているでしょうから、失敗しても許される環境で研究活動を経験しておくことにはとても意義があると思います。

Q7. AIに関わる職業に就くために工業系の高校、大学を卒業した方がいいのですか。

たとえば、介護のプロになって、介護の現場で役に立つAIを作る、というような道も考えられるので、柔軟に考えるのがよいとは思います。
データサイエンティストの業務も、AIを必要とするお客さまを見つけてきてくれる営業・広報の方々や、気持ちよく働ける環境を整備してくれるバックオフィスのメンバーや経営陣の存在なくしては立ち行きません。
とはいえ、数学的な素養やプログラミング、論理的・科学的思考力を磨く上で工業系の学校が素晴らしい環境であるということも事実です。
得意・不得意と好き・嫌い、両方の軸から考えてみることをオススメします。

Q8. 将来は、どのようなAIが必要になると思われますか。

現在のAIは、過去に起こった事象、蓄積されたデータからパターンを認識して学習します。これはデータの背景にある理論を理解して賢くなるのではなく、経験を積んで学習しているので、初めて起こること・めったに起こらないことに対する性能は著しく低下します。
つまり数千年に一度しか起こらない大地震であるとか、突然発生した疫病の影響による人々の行動変動、ものすごいお金持ちが気紛れで行った経済活動などには、ほとんど対応できません。

いま、説明できるAI・判断根拠のわかるAIとして「XAI(Explainable AI)」という分野が盛んに研究されています。その研究の先に、"理解するAI"が出てくることを期待します。

Q9. 最後に今の中学生に向けてメッセージをお願いします。

AIに職が奪われる、とか、シンギュラリティが起こる、とか、AIによって業務効率が〇〇%向上した、とか、色んな言説をメディアで見ることがあると思います。
そういったニュースをただ「すげー!」と受け流すだけでなく、技術的には何が新しいのか?いままでどんなところに問題があったのか?という視点を持って眺めて欲しいです。

AIを巡る技術的革新や社会の在り方の変貌には目覚ましいものがあります。
次々と生み出されてくる技術・理論・課題・変化を楽しみながら学んでいってもらえたら、と思います。

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