飲料メーカーのニットービバレッジが、最適な製造順序を決める生産計画立案にAI×SaaS生産スケジューラ「最適ワークス」を導入

激動する生産量に対し、生産計画DXによって計画担当者の負荷軽減・属人化解消を目指す

国内製造業のDXを支援するスカイディスク(本社:福岡県福岡市、代表取締役CEO:内村 安里、以下「スカイディスク」)は、OEM生産を中心に飲料品を製造・販売するニットービバレッジ株式会社(本社:富山県下新川郡、代表:代表取締役社長 岡野 邦昭、以下「ニットービバレッジ」)において、生産計画業務の負荷軽減・属人化解消を目的に、製造業向けAI×SaaS生産スケジューラ「最適ワークス」を導入したことをお知らせします。

ニットービバレッジは今回の導入によって、日々の計画変更に伴う業務負荷を軽減するとともに、最適な製造順序による生産計画立案を標準化し、安定して効率的な製造ができる体制構築を目指します。

製造業において生産計画とは「何を、いつまでに、どれくらいの量を生産するのか」に関する計画のことを指し、納期などの諸条件を満たすように計画を立てる必要があります。
「最適ワークス」は、あらかじめ設定した条件を加味して、AIが生産計画を立案するAI×SaaS 生産スケジューラです。直感的な操作で設定条件の変更や修正ができるため、属人化しやすい計画立案業務の効率化、最適な生産計画による生産性向上を実現します。

導入の背景

ニットービバレッジは多品種生産でプライベートブランド飲料の受託製造(OEM生産)を中心に製造販売する飲料メーカーです。最適ワークスを導入したのは、ペットボトル飲料の充填工程です。

従来は、熟練の計画担当者が、最終生産量、多数の製造条件、製造オペレーションへの配慮など、複雑な諸条件を考慮した計画作成を行ってきました。
しかし、市場状況や原材料の手配状況によって計画修正が頻繁に発生し、担当者への大きな負担となっていました。特に飲料の需要が高まるシーズンには、毎日数時間を費やして営業・工場間での綿密な情報共有、調整、修正作業に追われ、人が頭で考えて生産計画を立てる限界を感じていました。

こうした背景から、2022年6月よりスカイディスクの「最適ワークス」導入を開始し、現在、実ラインでの運用を見込んでいます。「最適ワークス」は、特有の製造条件をデータとして設定しておくことで、担当者に代わって条件を考慮した最適な生産計画を短時間で立案します。

生産計画DXへの取り組み・期待する効果

ニットービバレッジは受託製造(OEM生産)を中心に、ミネラルウォーター・茶系飲料・スポーツドリンクなど、多品種生産での商品ラインナップは数百にのぼります。

充填する品種の切り替えには専門の殺菌作業・洗浄作業が必要ですが、品種の製造順序によって、それぞれ発生する時間や手間は変動します。多品種生産においては、決められた生産キャパ内で非稼働時間を最小にするような効率的な製造順序が求められます。
また一方で、生産計画へのシステム導入については、対象とするライン数が少なかったことで、検討段階では大掛かりなシステム開発の予算確保が難しくなっていました。

最適な生産計画立案により、設備稼働率の保持、製品の安定供給、在庫の適正化、余剰人員の抑制など、さまざまな波及効果が期待されます。また、品種の切り替えを減少させることで、洗浄処理等にかかる資材(洗浄剤など)の使用量削減といった副次効果も見込めます。
こうした効果を期待して、ニットービバレッジは「最適ワークス」を導入しました。

まずは計画業務の負荷を軽減するとともに、ベテランの計画担当者以外でも効率的な計画立案ができる体制構築を目指します。

生産キャパ内で効率的な製造順序が重要(※画像はイメージです)

生産計画立案業務へのツール導入の課題

製造業では近年、多品種少量の潮流により生産計画が複雑化しています。製造過程では製品ごとに異なる製造条件により、人間の頭では考慮しきれない多くの条件を考慮して生産計画を立案する重要性が増しています。
しかし、スカイディスクが製造業従事者350名以上を対象に実施した「生産計画へのツール導入に関するアンケート」によると(※1)、実に80%以上が「未導入」「検討中」「過去に検討したが諦めた」と回答しており、本分野でのデジタルツール活用が進んでいない現状があります。また、ツールを既に導入した企業でも、その90%以上が「運用に課題がある」と回答しています。

導入が進まない要因のひとつに、要件定義の難しさがあります。生産計画立案業務にツールを導入する際には、製造条件をシステムに設定する必要があります。しかし、実際の製造工程や製造条件を、すべて明確に定義してシステムに設定することは、非常に難易度の高い業務です。

「最適ワークス」では、設定変更を簡単にする部分にAI技術を活用しています。計画担当者がアウトプットを見て初めて気付くような、長年のノウハウ(暗黙知)が製造現場にある前提で開発されており、改善の過程で言語化されたノウハウを追加設定していくことで正確な要件定義に到達します。スカイディスクでは、「最適ワークス」で高速でPDCAを回して理想の生産計画立案に辿り着く、スモールスタートでのツール導入を推進しています。

AI×SaaS型 生産計画DXサービス 最適ワークス

「最適ワークス」は、製造業向けにAIが生産計画立案をサポートして生産計画・管理のDXを支援するAI×SaaS型 サービス(生産計画自動立案システム)です。株式会社スカイディスクが開発・提供しています。
「いつまでに、何個、どの製品を」というオーダー情報から、AIが生産リソース(設備など)を割り当て、現場が実現可能な生産計画を立案します。
独自開発エンジンにより、マスター設定にかかる手間を劇的に改善。製造業各社がスモールスタートできるサービスを実現しました。
製品サイト:https://saiteki.works/

ニットービバレッジ株式会社 会社概要

会社名:ニットービバレッジ株式会社
本社所在地:富山県下新川郡朝日町平柳500番地
代表者:代表取締役社長 岡野 邦昭
設立:1997年5月20日
事業内容:清涼飲料製造業
従業員数:79名(2022年3月末現在)
会社サイト:https://nitto-beverage.com/

株式会社スカイディスク 会社概要

2013年の創業以来、製造業を中心に約272社のお客様と550件(※2)のプロジェクトに取り組んできました。そこで得た知見・ノウハウをサービス・プロダクトとして世の中に還元することが私たちの使命だと考えています。「ものづくりを、もっとクリエイティブに」をミッションに、AIを活用したDX推進にチャレンジしていきます。
本社所在地:福岡県福岡市中央区舞鶴2-3-6 赤坂プライムビル4F
代表者:代表取締役CEO 内村 安里
設立:2013年10月1日
事業内容:AIを活用したDX支援
会社サイト:https://skydisc.jp/

<注記補足>
※1 生産計画へのツール導入に関するアンケート…製造業従事者 352名を対象に実施(期間:2021年10月〜2022年6月)。生産スケジューラの導入状況について、導入前(未導入・未検討:35.2%、導入検討中:27.6%)が6割超。導入の前後で課題にぶつかった企業(未導入・過去に検討したことがあるが諦めた:18.5%、導入済・運用に課題がある:17.3%)が約4割を占めました。「導入済・運用もうまくいっている」と回答したのは僅か1.4%に留まりました。
※2 創業から2023年6月末実績。PoCプロジェクト含む

【Copyright/商標】
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【本件に関する報道機関からのお問合せ先】
株式会社スカイディスク 福間
TEL: 0120-29-1331
E-mail:contactus@skydisc.jp
【SKYDISC】プレスリリース_20231205

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