ペンニットーが、ふっ素樹脂チューブ製造で初めて生産計画DXにAI×SaaS生産スケジューラ「最適ワークス」を導入

販売と製造に跨った生産計画改善により機会ロスを減らす

国内製造業のDXを支援するスカイディスクは、産業分野から一般家庭まで様々な分野で使用される、ふっ素樹脂チューブを製造するペンニットー株式会社(以下、ペンニットー)の相模原事業所の製造ラインにおいて、生産計画業務の効率化・属人化解消のために製造業向けAI×SaaS生産スケジューラ「最適ワークス」の導入を開始したことをお知らせします。

ペンニットーは今回の導入によって、特定の担当者が複雑な諸条件を考慮して作成していた生産計画業務の属人化を解消するとともに、計画可視化による機会ロスの削減を目指します。

製造業において生産計画とは「何を、いつまでに、どれくらいの量を生産するのか」に関する計画のことを指し、納期などの諸条件を満たすように計画を立てる必要があります。
「最適ワークス」は、あらかじめ設定した条件を加味して、AIが生産計画を立案するAI×SaaS 生産スケジューラです。直感的な操作で設定条件の変更や修正ができるため、属人化しやすい計画立案業務の効率化、最適な生産計画による生産性向上を実現します。

導入の背景

ペンニットーは、ふっ化水素を元に作られる合成樹脂(ふっ素樹脂)の加工により、ふっ素樹脂チューブを製造・販売しています。
ふっ素樹脂チューブは一般家庭から、半導体や自動車産業、医療、航空宇宙まで、あらゆる用途にあわせた製品種類があり、内径、外形ともサイズ展開が豊富で、特注対応も存在。多岐にわたる製品群のそれぞれに、特有の工程や製造条件が存在します。

諸条件を満たす生産計画の立案には深い業務理解が必要で、従来、製造部門の特定の担当者でしか生産計画業務に対応できない状況でした。
また、計画担当者は、表計算ソフト(エクセル)を用いて生産計画を作成していますが、営業部門と製造部門とを跨いでの情報共有が難しく、営業部門では、即座に納期回答ができないことによる販売機会の損失が問題となっていました。

こうした背景から、スカイディスクが「最適ワークス」を提案し、2022年12月より導入の運びとなりました。「最適ワークス」は、特有の製造条件をデータとして設定しておくことで、担当者に代わって条件を考慮した生産計画を立案します。

生産計画DXへの取り組み・期待する効果

ペンニットーは、1977年にふっ素樹脂チューブの専門メーカーとして設立。研究・開発を重ね、多種多様な用途に信頼性の高い製品を製造・販売しています。また、自社生産だけではなく商社機能を持つことで、海外のメーカーとの交流を通じて特色あるふっ素樹脂チューブを展開しています。
技術革新が進む中、多彩な機能・特性を持つふっ素樹脂チューブの市場規模拡大が期待されており、販売と製造の間に挟まれる「生産計画」が担う役割は非常に重要です。最適な生産計画の立案は、効率的な生産を可能にすることに加え、製品の安定供給、在庫の適正化、余剰人員の抑制など、さまざまな波及効果が期待されます。

ペンニットーは「最適ワークス」の活用により、まずは生産計画立案の属人化リスクを解消します。また、計画可視化で情報共有をよりスムーズにするとともに、より効率的な生産計画立案により、機会ロスを減らし最適な生産活動を実現します。

生産計画立案業務へのツール導入の課題

製造業では近年、多品種少量の潮流により生産計画が複雑化しています。製造過程では製品ごとに異なる製造条件により、人間の頭では考慮しきれない多くの条件を考慮して生産計画を立案する重要性が増しています。
しかし、スカイディスクが製造業従事者350名以上を対象に実施した「生産計画へのツール導入に関するアンケート」によると(※1)、実に80%以上が「未導入」「検討中」「過去に検討したが諦めた」と回答しており、本分野でのデジタルツール活用が進んでいない現状があります。また、ツールを既に導入した企業でも、その90%以上が「運用に課題がある」と回答しています。

導入が進まない要因のひとつに、要件定義の難しさがあります。生産計画立案業務にツールを導入する際には、製造条件をシステムに設定する必要があります。しかし、実際の製造工程や製造条件を、すべて明確に定義してシステムに設定することは、非常に難易度の高い業務です。
「最適ワークス」では、設定変更を簡単にする部分にAI技術を活用しています。計画担当者がアウトプットを見て初めて気付くような、長年のノウハウ(暗黙知)が製造現場にある前提で開発されており、改善の過程で言語化されたノウハウを追加設定していくことで正確な要件定義に到達します。スカイディスクでは、「最適ワークス」で高速でPDCAを回して理想の生産計画立案に辿り着く、スモールスタートでのツール導入を推進しています。

AI生産スケジューラ 最適ワークス

「最適ワークス」は株式会社スカイディスクが開発・提供する、製造業向けAI×SaaS生産スケジューラ(生産計画自動立案システム)です。「いつまでに、何個、どの製品を」というオーダー情報から、AIが設備稼働・人員配置の割付け計画を瞬時に立案します。
独自開発エンジンにより、マスター設定にかかる手間を劇的に改善。製造業各社がスモールスタートできるサービスを実現しました。

製品サイト:https://saiteki.works/

ペンニットー株式会社 会社概要

会社名:ペンニットー株式会社
代表者:東 宏治(代表取締役社長)
設立:1977年2月14日
事業内容:ふっ素樹脂チューブの製造、販売
従業員数:15名
会社サイト:https://penn-nitto.co.jp/

株式会社スカイディスク 会社概要

2013年の創業以来、製造業を中心に200社のお客様と450以上のプロジェクトに取り組んできました。そこで得た知見・ノウハウをサービス・プロダクトとして世の中に還元することが私たちの使命だと考えています。「ものづくりを、もっとクリエイティブに」をミッションに、人が人にしかできない創造的な仕事に打ち込む世界​の実現に向けて、AIを活用したDX支援に取り組んでいます。
本社所在地:福岡県福岡市中央区舞鶴2-3-6 赤坂プライムビル4F
代表者:内村 安里(代表取締役EO)
設立:2013年10月1日
事業内容:AIを活用したDX支援
会社サイト:https://skydisc.jp/

<注記補足>
※1 生産計画へのツール導入に関するアンケート…製造業従事者 352名を対象に実施(期間:2021年10月〜2022年6月)。生産スケジューラの導入状況について、導入前(未導入・未検討:35.2%、導入検討中:27.6%)が6割超。導入の前後で課題にぶつかった企業(未導入・過去に検討したことがあるが諦めた:18.5%、導入済・運用に課題がある:17.3%)が約4割を占めました。「導入済・運用もうまくいっている」と回答したのは僅か1.4%に留まりました。

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【SKYDISC】プレスリリース_20230315

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